私たちが毎日利用しているインターネットは、世界中の情報や人々とつながる素晴らしい場所です。しかし、デジタルな世界には、知らず知らずのうちに私たちの考え方を偏らせ、社会の対立を深めてしまう現象が存在します。デジタル市民として、これらの重要な概念を理解しておきたいですね。
フィルターバブル(Filter bubbles)とは、SNSや検索サイトが、あなたが過去に「いいね」をしたもの、閲覧した履歴、検索結果などをもとに、あなたが関心を持ちそうな情報だけを自動で選んで表示する仕組みです。その結果、情報の世界が、まるで「泡(バブル)」の中にいるように閉ざされて偏る現象です。
エコーチェンバーが、自分の見たい意見を自分で選んでしまっている状態であるのに対し、フィルターバブルは検索サイトやSNSから表示してくる情報が特定の傾向に偏ってくる現象のことを言います。
仕組みと影響
フィルターバブルは、ユーザーが見たいコンテンツにすぐにたどり着けるという点で便利ですが、自分の考えと異なる情報からユーザーを引き離してしまうという点で有害になることがあります。
この現象の結果、ユーザーは政治的、社会的な「泡」の中に孤立してしまい、似た意見ばかりが目に入るようになります。
フィルターバブルはエコーチェンバーと密接に関連しており、人々を特定の考えに偏りやすくさせ、より極端な立場への孤立に向かわせる可能性があり、異なる意見への共感を減らして社会の分断を進めることが懸念されています。
対策
便利さの裏で生まれる「情報のかたより」に気づき、異なる立場のメディアなど、多様な情報源を意識して見ることが大切です。また、情報をうのみにせず批判的に考えたり、検索・閲覧履歴を定期的にリセットして、表示結果を初期化したりするのも有効な対策です。
オリザハウスの行うYDL Japan ワークショップでは、フィルターバブルを含む、インターネット上で起こる現象とその対策について、デジタル・シティズンシップを学ぶ機会を提供しています。

