私たちが毎日利用しているインターネットは、世界中の情報や人々とつながる素晴らしい場所です。しかし、デジタルな世界には、知らず知らずのうちに私たちの考え方を偏らせ、社会の対立を深めてしまう現象が存在します。デジタル市民として、これらの重要な概念を理解しておきたいですね。
エコーチェンバー(Echo chambers)とは、SNSなどの閉鎖的な交流空間で、特定のアイデアや意見、信念が、繰り返されることによってどんどん強化されていく現象です。まるで、山びこ(エコー)のように、自分の意見が仲間内で響き合って大きくなる様子を指します。
仕組みと影響
複数の意見が分かれるテーマで誰もが述べているとき、自分と同じ意見のアカウントやポストにばかり目が向いていることがありませんか?しかし実際には多様な見解があるにもかかわらず、特定の方向性の意見を自分で選んで注目しているに過ぎないのです。そしてその特定の方向性の意見が正しく、多数派であると思い込んでしまうことが、エコーチェンバーです。
エコーチェンバーの中はとても居心地が良く感じられます。なぜなら、自分と似た意見を持つ人ばかりと交流するため反対されることがなく、そして共通の敵を批判することができ、ますます偏った意見だけが強くなっていくからです。
この空間では、自分たちの意見と異なる見解は、無視されたり、表現されなかったり、排除されたりしやすくなります。
結果として、私たちは異なる立場の人と交流する機会が減り、社会の分断や対立が深まってしまいます。また、他者への理解や共感が弱まることにもつながります。
対策
エコーチェンバーの影響から抜け出すには、「似た意見ばかり」に偏らず、多様な情報源やメディアにふれること(自分と違う立場の意見にも目を向ける)が大切です。また、情報をすぐに信じ込まず、感情的に反応せず、批判的に考える姿勢が必要です。
オリザハウスの行うYDL Japan ワークショップでは、エコーチェンバーを含む、インターネット上で起こる現象とその対策について、デジタル・シティズンシップを学ぶ機会を提供しています。

